1-1-25 次のA~Dのシステム安全工学手法と、その特徴の説明である(ア)~(エ)の組合せとして、最も適切なものはどれか。
A:VTA
B:FTA
C:FMEA
D:ETA
(ア)作業がすべて通常どおりに進行していれば事故は起こらないとの考えの下で、通常から逸脱した操作や判断、その結果としての状態を時間軸に沿って分析する 。
(イ)頂上事象の発生に必要な条件と要因の因果関係を明らかにし、それをツリー状に展開して表現する。
(ウ)初期事象がいろいろな経路をたどり、最終的にどのような事象にまで進展するのかを明らかにする。
(エ)システムの構成要素ごとに固有の故障モードを同定し、それらの故障モードが発生したときのシステムに及ぼす影響を分析する。
A B C D
① エ イ ア ウ
② エ ウ ア イ
③ ウ ア イ エ
④ ア イ エ ウ
⑤ ア ウ エ イ
VTA バリエーションツリー分析
自己の進展における変化に着目し、FTAを基本としたツリーを用いて正常状態から逸脱を追跡する対策志向型の分析手法のことである。
FTA フォールトツリー分析
その発生が好ましくない事象(出力)を頂点に取り上げ、木の枝のようにしだいに源泉の方に図式に展開して、その発生源(入力)およびその発生経路を解析する方法である。すべての入力の発生確率が定量的に推定できる事象(基本事象という)まで分解できると定量的に出力を推定することができる。
FMEA 潜在的故障モード影響解析
重大事故を取り上げ原因となる問題を分析し、相互関係を明らかし、安全性に致命的な関係ある故障を識別する手法である。システムの相互関係の確認ができ、複数の人間による作成が可能であるが、ヒューマンファクターや環境条件を考慮しにくく、複数のエラーを検討するには適しない。
ETA イベントツリー分析
故障(入力)が発生したとして、時間の経過をたどり、どんな事象(出力)に発展するかを解析する図式解法である。各事象の発生確率が推定できると定量的な解析もできる。
以上より、答えは④である。