技術士総合技術監理部門2020択一問題解説 問20

I-1-20 統計手法を適用した以下の事例の(ア)~(エ)にっいて, それぞれ用いられた手法の組合せとして, 最も適切なものはどれか。

(ア) 不規則変動が激しい時系列データの傾向を読みやすくするため, 一定の期間ごとにずらしながら平均をとった。

(イ) 時系列データの基準時点に対しての変化の大きさを読みやすくするため, 基準時点の値を100とした相対値でデータを表した。

(ウ) 2つの異なる変数x, yの関係を見るため,横軸をx;,縦軸をyとする散布図を描いた。

(エ) 分析結果に基づいて変数yの将来の値を予測するため, 変数xを用いて変数yを表す予測式を求めた。

      (ア)      (イ)       (ウ)       (エ)

1   調和平均    指数化     因子分析    主成分分析 

2   移動平均    指数化     因子分析    回帰分析

3   移動平均    正規化     相関分析    主成分分析 

4   移動平均    指数化     相関分析    回帰分析 

5   調和平均    正規化     因子分析    主成分分析 

【正解④】

【解説】

(ア):移動平均 ・調和平均:観測値の逆数の算術平均の逆数であり、次の式で表される。 a>0,b>0の場合、2/(1/a+1/b) ・移動平均:移動平均とは、時系列データにおいて、ある一定区間ごとの平均値を区間をずらしながら求めたものである。 参照:統計web

(イ):指数化 ・指数化:同種の数量の時間的あるいは場所的な変化を比率によって示すこと。まず基準となる時点を決め、その時点の量を基準値100とし、比較する数値をこれに対する割合として98や105といった指数で示すこと。参照:weblio辞書

・正規化:データ等々を一定のルール(規則)に基づいて変形し、利用しやすくすること。別の言い方をするならば、正規形でないものを正規形(比較・演算などの操作のために望ましい性質を持った一定の形)に変形すること。参照:wikipedia

(ウ)相関分析 ・因子分析:多変数の観測データからその中に潜在する共通因子を求める手法で、1904年にスピアマン(Spearman)によって提案された。観測データは結果系であり、その原因系としての因子を求める。参照:統計web

・相関分析:2つ以上の変量で一方の変量が変化した時に、他方もその変化に応じて変化する関係のことを相関関係という。そして、この関係を統計的に分析することを、相関分析という。参照。UdemyメディアHP

(エ)回帰分析 ・主成分分析   多変量データに共通な成分を探って、一種の合成変数(主成分)を作り出すもの ・回帰分析 結果となる数値と要因となる数値の関係を調べて、それぞれの関係を明らかにする統計的手法です。事象の予測・シミュレーション、検証、要因分析などを行うときに用いられる。 一般的に 単回帰単回帰の計算式:y=a+b・x 重回帰重回帰の計算式:y=a+b1・x1+b2・x2+・・・・・ の式(回帰式)で表す。  参照:埼玉県HP

技術士総合技術監理部門2020択一問題解説 問19

I-1-19 ある会社では, 2機種 (機種A, 機種B) のサーバを使用しており, いずれの機種のカタログにもMTBF(平均故障問隔)は1,000時間と記載されている。使用しているすべてのサーバの運用開始から現時点までの総稼働時間, 総修理時間, 故障件数を調べ, 機種ごとに集計したところ下表が得られた。 MTBFの観点から見た, 機種Aと機種Bの信頼性に関する次の記述のうち, 最も適切なものはどれか。

① 機種A, 機種Bの信頼性は, ともにカタログ値を下回る。

② 機種Aの信頼性はカタログ値を上回るが,機種Bの信頼性はカタログ値を下回る。

③ 機種A,機種Bの信頼性は, ともにカタログ値と一致する。

④ 機種Aの信頼性はカタログ値を下回るが, 機種Bの信頼性はカタログ値を上回る。

⑤ 機種A,機種Bの信頼性は, ともにカタログ値を上回る。

【正解②】

【解説】 MTBFはMean Time Between Failuresの略。Mean Timeが平均の意味。故障と故障の間の時間、つまり稼働している時間になります。平均故障間隔といいます。 信頼性=MTBF/故障件数

(補足)  MTTRはMean Time To Repairの略。故障から復旧までの時間、修理が終わるまでの時間になります。平均修理時間といいます。 稼働率とは、すべての時間の中で稼働している時間の割合を表します。つまり、

稼働率=MTBR/(MTBR+MTTR)

機種A MTBF=1,093,800h 信頼性=1,093,800h/987件=1108h/件 >1000h 

機種B MTBF=1,148,300h 信頼性=1,148,300h/1283件=895h/件 <1000h

以上より、信頼性は、機種Aはカタログ値を上回る。機種Bはカタログ値を下回る。      

技術士総合技術監理部門2020択一問題解説 問18

I-1-18 無人航空機は, 緊急時の情報収集をはじめとする様々な場面での活用が期待されている。 無人航空機 (航空法によるもの) を飛行させる際に順守すべき事項に関する次の記述のうち, 最も適切なものはどれか。

① 無人航空機及びその周囲の日視による常時監視には, 双眼鏡による常時監視や補助者による常時監視は含まれない。

② 屋内であっても人口集中地区は航空法の規制対象となるので, 他の条件によらず飛行に国士交通大臣の許可が必要となる。

③ 無人航空機を用いて農薬を散布する場合には, 国土交通大臣の承認は必要ない。

④ 無人航空機の操縦や画像伝送に利用する.無線通信システムは電波法令の規制対象外となるので, 使用する周波数と送信出力によらず飛行に無線技士の資格は必要ない。

⑤ 無人航空機を用いて計測機器を設置する場合には, 他の条件によらず国士交通大臣の承認が必要となる

 【正解①】

【解説】 プラントにおけるドローンの安全な運用方法に関するガイドラインVer2.0 (2020 年 3 月石油コンビナート等災害防止3省連絡会議(総務省消防庁、厚生労働省、経済産業省))より、以下に無人航空機の航空法の適用について示す。 1.3 航空法の適用について ドローンの活用は、航空法(5.1 節参照)の規制の下、実施される必要がある。従って、 航空法第 132 条により無人航空機の飛行の制限がされている空域で飛行を実施する場合、 航空法第 132 条の 2 により規定されている方法以外による飛行を実施する場合には、地方 航空局長の許可・承認を受ける必要がある。具体的に許可・承認を受ける必要がある条件は、 以下の通りである。

(1) 無人航空機の飛行の許可が必要となる空域は以下である。 (ア) 地表又は水面から 150m 以上の高さの空域 (イ) 空港等の周辺(進入表面等)の上空の空域 (ウ) 人口集中地区の上空の空域 (2) 無人航空機の飛行の方法は以下の通りであり、以下の方法以外での飛行を行う場合には、承認が必要となる。 (ア) 日中(日出から日没まで)に飛行させること (イ) 目視(直接肉眼による)範囲内で無人航空機とその周囲を常時監視して飛行させること (ウ) 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間に30m以上の距離を保って飛行させること (エ) 祭礼、縁日など多数の人が集まる催し会場の上空で飛行させないこと (オ) 爆発物など危険物を輸送しないこと (カ) 無人航空機から物を投下しないこと

①正:上記の(2) (イ) より、常時監視の定義は直接肉眼による。

②誤:屋内は、上記の(1) 無人航空機の飛行の許可が必要となる空域に当てはまらない。

③誤:無人航空機を利用して農薬等を散布する場合は、航空法に基づき、あらかじめ国土交通省の許可・承認を受ける必要がある。

④誤:総務省HPより、「ロボットを利用する際には、その操縦や、画像伝送のために、電波を発射する無線設備が広く利用されています。これらの無線設備を日本国内で使用する場合は、電波法令に基づき、無線局の免許を受ける必要があります」。

⑤誤: 無人航空機を用いて計測機器を設置することは、上記の(2) (カ) より、物の投下に当てはまらない。