技術士総合技術監理部門2020択一問題解説 問17

1-1-17 我が国の2009年から2018年までの知的財産の出願件数に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

① いわゆるPCT国際出願の件数は、増加傾向を示しており、2018年に過去最高を記録した。
② 特許出願件数(PCT国際出願のうち国内移行したものを含む。)は、2009年以降漸減傾向であったが、ここ数年、ほぼ横ばいで推移している。
③ 意匠登録の出願件数は、多少の増減を繰り返しながらほぼ横ばいで推移している。
④ 商標登録の出願件数は、 ここ数年、増加傾向が続いている。
⑤ 実用新案登録出願件数は、多少の増減はあるものの特許出願件数のほぼ1/6で推移している。

実際に推移を見てみましょう

①PCT国際出願件数

   ①PCT出願件数は、2018年に過去最高ですね →適切

②特許出願件数

 ここ数年、横ばいですね →適切

③意匠登録出願件数

  こちらもほぼ横ばいですね。→適切

④商標登録出願件数

  増加傾向ですね →適切

⑤実用新案登録出願件数

    特許出願310,000件に対し、わずか5,300件 

  これは

  1/6 ではなく、1/60ですね → 不適切

   正解は⑤

  出典:特許庁ホームページ

 こちらも良かったらご覧ください。

技術士総合技術監理部門 情報管理 知的財産権年数語呂合わせ 

 知的財産権、有効年数がたくさんあって、覚えにくいですよね。ここでは、年数を覚える語呂合わせを作ってみました。

語呂合わせ(ちょっと長いです)

特急20号(特許権20年)

10年に1度の地震で事故(実用新案権10年)

遺書を25枚、郁恵を想いニコニコ書き(意匠権25年)(育成者権25年)

10枚消去した(商標権10年)

長作は70歳(著作権70年)

カイロに住んで10年目(回路配置利用権10年)

カイロ発の特急20号が10年に1度の地震で脱線事故。70歳の長作はカイロに住んで10年。まもなく尽きる命を振り絞り、妻の郁恵を想い、遺書を25枚書くが、郁恵に都合の悪い事実もあり10枚は消した、という意。

※医薬品の特許権は25年の場合がある。医薬品が出たら注意!

特許と実用新案の違い

特許法の保護対象

 特許法第2条に規定される発明、すなわち、自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度のものを保護の対象とします。したがって、金融保険制度・課税方法などの人為的な取り決めや計算方法・暗号など自然法則の利用がないものは保護の対象とはなりません。また、技術的思想の創作ですから、発見そのもの(例えば、ニュートンの万有引力の法則の発見)は保護の対象とはなりません。さらに、この創作は、高度のものである必要があり、技術水準の低い創作は保護されません。

実用新案法の保護対象

 実用新案法第2条、第3条に規定される考案、すなわち、自然法則を利用した技術的思想の創作であって、物品の形状、構造又は組合せに係るものを保護の対象とします。したがって、物品の形状等に係るものですから、方法に係るものは対象となりません。また、特許法の保護対象とは異なり、技術的思想の創作のうち高度のものであることを必要としません。


出願件数の推移

特許権の出願件数

実用新案権の出願件数

 このように、特許権は横ばい、実用新案権の出願は減少傾向にあります。やはり、コンテンツが高度化し、高度な特許権を取得する方向にシフトしたのでしょうか?? その割には特許出願件数は増えてませんが。

 出典:特許庁ホームページ